信用金庫と銀行の金融サービス比較-経営理念にある両者の違い

全国展開してる「銀行」と地元密着型の「信用金庫」とで、取り扱っている金融サービスに大きな差異はない。大きな違いは「経営理念」で、それぞれ基づく根拠法や預金・融資の対象者が異なる。どちらが自分にとってメリットが大きいか比較して選ぼう。

銀行と信用金庫の違い

銀行と信用金庫の違いの違いは何か

銀行と信用金庫の違いを聞かれて皆さんは答えられるだろうか?
違いが分からずに答えられない人も少なくはないだろう。しかし、それもあながち間違いではないのだ。
今回はこの2つの金融機関を比較してみる。

基本的には同じ

金融機関として利用するにあたって、銀行と信用金庫とでうけられるサービス内容自体に特別大きな違いはない。両者ともに「預金業務」「貸付業務」「為替業務」の3つの業務を行っており、明確は違いを答えられなくとも当然だ。

営業面においては、信用金庫は基本的に地域密着型なので全国展開していない場合がある。ATMの数も銀行に比べて少なく、必ずいつでもどこでも利用できるわけではないのだ。
逆に、銀行のほとんどは全国展開しており、全国の各都市部に支店をかまえているケースが多いが、地域密着型の信用金庫は都市部から離れた場所にも支店を置いていることが多く、窓口に行くためにわざわざ都市部へ足を運ぶ必要のない利点がある。
このように、それぞれ利便性の特徴に違いが見られるのだ。

貸付金利や預金利息も大きな違いはない。取り扱っている商品ラインナップも特別差異はなく、どちらも同等の金融サービスを受けることができる。

銀行と信用金庫は何が違うのか?

では何が違うのか?全く同じなら名称を分ける必要もないはずだ。両者の大きな違いは「経営理念」にあるのだ。
主な相違点をまとめてみよう。

設立目的

○銀行
・営利目的の株式会社。
 国民大衆のために金融の円滑を図ることが設立目的であるが、最大の目的は利益を得ること。

○信用金庫
・会員の相互扶助を目的とした非営利法人。
 国民大衆のために金融の円滑化を図り、その貯蓄の増強、生活の安定に寄与することを目的とする。

基づく根拠法

○銀行
・銀行法

○信用金庫
・信用金庫法

利益の還元

○銀行
・株主、社員へ還元

○信用金庫
・地域に還元

おおまかな違いは「利益」についてだろう。
会社を大きくするため、および株主と社員に還元する利益のために運営しているのが「銀行」で、利益を得ることを目的とせず、発生した利益も地域へ還元することを原則としているのが「信用金庫」なのだ。

預金・融資の対象者

銀行は口座を持っている不特定多数の顧客を金融サービスの対象者としているが、信用金庫の対象者は、会員資格を持つ者に限っている。

○信用金庫の会員資格

  • 営業地域内に住所または住居している者
  • 営業地域内に事務所を持つ者、また勤務している者
  • 勤労に従事している者
  • 従業員300人以下および資本金9億円以下の事業者

信用金庫の一番の特徴は、地域密着型であることだ。
また、法人の場合は従業員数と資本金に制限が設けられており、これは銀行ではあり得ない内容となっている。これを見てもわかるように、信用金庫はそもそも大企業ではなく中小企業向けの融資を行っているのだ。
地域密着型かつ中小企業向けという信用金庫の特徴は、地元の中小企業経営者にとってはとても利用価値が高いものであると言えるだろう。

信用金庫を利用するうえで意識しなくてはならないことは、引っ越しする予定や可能性があるのならば注意が必要であることだ。
遠方の土地へ引っ越す場合、信用金庫法上の制限が生じるのだ。もしも心当たりがあるのであれば、申し込み前にしっかりと相談しておこう。
一方、銀行であれば日本国内だれでも利用することができる。

銀行と信用金庫とでは、金融サービス面では大きな違いはないのでそれぞれの特徴とメリット、また住んでいる(会社経営している)住所においての利便性を比較して選べばよい。